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檸檬茶

3月の終わりに

さよならをした

あの景色を

ようやく見に来られた

「きっと大丈夫」と

不安をぶつけて

二人が最後に泣いた場所

いつも貴方は

手を繋ぐのを嫌がっていたね

そんな貴方の

斜め後ろを歩いてた

この道

あの角を曲がれば

笑って私を見つめるの

そんな貴方を見て

私も笑ってた

変わらないと思ってた

帰り道は

なかなか覚えられなくて

公園に行くのも

迷うくらいだった

まだ雪が残ってて

ブランコは乗れなくて

でも

来られてよかった

門限が早い私のために

て行ったバス停

一番後ろ

座ってずっと

貴方に手を振るの

乗り換えのバス停

着いたら貴方にすぐメールした

幸せだな、って

それだけ考えて

帰りのバスをひたすら待ってた

「貴方以上の人なんて居ない」

これはきっと逃げだね

今を作って選んだのは

私でしょう

貴方に出逢えて良かった

あの頃好きだったレモンティーは

もう甘すぎて飲めないみたい

変われたんだね、私は。


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